既に製作していたステーが下のもの。
これ、ステップに全体重をかけると、思った以上にたわんでしまう。厚さ1mmのパイプなのだが、平たく下部分の剛性がちょっと足りていないようだ。
そこで、厚さ2mmのガス管を別途仕入れ、同じように製作してみた。厚さが倍になっただけあって、加工には相当力を要したが、その分剛性も高い。たわみが無くなったわけではないが、許容範囲だ。しっかりしたものになったので作り直して良かった。
厚さがこれだけ違う。自宅前で鍛冶屋のようにバーナーで炙ってはハンマーで打撃し、少しづつ変形させていった。
チェンジリンクのロッドを変形させる。
なにわ旧車部品交換会で確か100円で仕入れた車種不明の部品。事前に形状取りした針金に沿うように変形させていく
とても長いチェンジリンク。2本をつなぎ合わせて製作した。試走してみたが、これで普通にチェンジ動作することが可能になった。見栄えはちょっとイマイチだけど、機能的に問題ないので良しとする。
ブレーキをセッティングする。ロッドをリンクにつなぎ込み、ブレーキスイッチも取り付けた。ちょっと位置が・・・笑。
ブレーキペダルはサイレンサー支持部とぎりぎりで干渉しない。ステップをたためばキックペダルとも干渉しない。この位置関係を見極めるのが大変だった。
チェンジの時に左ステップが若干跳ね上がるのがちょっと気になる。ステッププレートの位置を修正すればいいんだが、そうすると今度はブレーキ側のステップのセッティングが狂う。そこで考えたのがこれ。チェンジ側のステップを固定してしまえばよいのだ。ステップが跳ね上がる、つまり可倒式となるために設けられているステップ付け根の隙間を埋めてしまえばよい。
配管の切れ端から隙間を埋める様に切り出して、板金はんだ。
板金はんだはなかなか使えるなー。うまい具合にきれっぱを接合することができて、ペダルがしっかりと固定されるようになった。
つづいてブレーキのセッティング。ブレーキロッドをスイングアームの上側に通すようにした。
ノーマルはスイングアームの下側にブレーキロッドが通されるのだが、このステップの位置からそのロッドを引っ張ろうとすると、ブレーキを十分に効かすためのストロークが得られないことが分かったのだ。
ただ、このスイングアームの上側を通すということにも、ちょっとした加工が必要だった。
このギザギザとかみ合う位置がノーマルではある特定の位置となるよう、全周ギザギザではなくてある一部のみギザギザがないところがある。逆にこれがあるためにロッドの取付け位置が制約されてしまう。
ロッドを上に通そうとすると、ノーマルのままではブレーキが掛からない状況に陥ってしまった。なので、どの位置でもかみ合うように少し加工。そうすると、いい感じでブレーキを効かせることが出来るようになった。
ノーマルステップを撤去しようとすると、あれボルトが一本ない!
部品落失していた!! これはいけない。他のボルトもちょっとトルクが足りない状態で固定されていた。
取り外し後、ペダル部分を切断。切断面は金属パテで埋め込んでおいた。
こういう金属加工、大好き。昼後は食べるのも忘れ、夕方までで作業継続だ。
ノーマルのブレーキペダルはセンタースタンドを固定するシャフトに通されている。そのブレーキペダルを撤去すると、このシャフトが不必要に頭を出すことに。左右の移動拘束はワッシャーと割ピンでなされているので、その方法を踏襲してブレーキペダル取り外し後に丁度割ピンが適切な位置に通せるよう穴加工しておいた。写真はその結果。シャフトが大きくせり出しているのが不自然なのだが、私はノーマルに戻せるようにしておきたいので、この方法で作業を続けることにする。
ステッププレートが重厚すぎるので、不要な部分を切り落とそうと、切断と石で挑むものの、どうもジュラルミンでは砥石が目詰まりして切り進まない。しかたなく糸鋸で切ろうとすると途方もなく時間がかかる。そこで思案し、ボール盤で小さな穴を開けまくり、糸鋸で切る寸法を最小限として、後はグラインダーで研磨した。
その上でサンダーで研磨跡をできる限り消したうえでバブがけしたのがこの写真の一連の流れ。
既製品のような美しさには至らないが、まあ満足できるレベルだ。
各種部品、黒錆転換剤を含有したプライマーで下地を整えた後に黒で塗装。小庭のハナミズキの枝に鈴なりになっているのは、ハンガーに掛けられた小物部品群。この針金ハンガーを手に持って、黒缶スプレーをプシューと吹き付ける。適度な時間を空けて2,3回吹き付けて完成。後は現車に組み込みだ。でも今日は時間切れ、完成はGWを越えそうだ。